2024年第3四半期、台湾全国の住宅価格年収倍率は10.82倍、ローン負担率は46.80%に達した——台北市に限れば16.60倍とさらに深刻だ。政府も何もしていないわけではない。2024年半ば時点で社会住宅10万5,125戸を直接建設、サブリース仲介の有効契約7万4,606件、累計家賃補助申請80万件以上。だが市場はもはや自己修復できない。この記事では、政策だけでは埋められない住居・雇用・コミュニティの断絶を、第三空間がどう埋めているかを見ていく。
台湾の痛点:買えない、しかも新規参入者は特に厳しい
台湾の公式な持ち家率は84.4%(主計総処データ)だが、2020年人口住宅センサスの基準では78.6%——両者は単純比較できないが、どちらも同じことを示している。高い持ち家率は上の世代が蓄積した資産の反映であり、若者や新規世帯の負担が軽いことを意味しない。中央銀行の研究も、近年家賃対価格比が低下し続けている——つまり住宅価格の上昇が家賃の上昇を長期的に上回り、購入の機会費用が押し上げられ続けていることを示している。
台湾がすでに動かしている3本の支援チェーン
国家発展委員会の「地方創生青年育成ステーション」は地域拠点の人件費と運営費を補助し、空間を若者の帰郷・定住起業のためのインフラへと引き上げている。経済部中小及新創企業署の「社会イノベーションプラットフォーム」は場所を提供するだけでなく、社会イノベーション組織、CSR/ESGリソース、企業パートナーを結びつけている。3つ目は社会住宅と公共サービスの複合化——社会住宅はすでに高齢者デイケア、乳児保育、保育園、青年起業スペースと統合されている。この3本を合わせると、台湾はすでに第三空間を単なる文化施設ではなく住宅政策の延長として扱い始めていることがわかる。
代表事例:甘楽文創と5% Design Action
三峡の旧市街周辺を拠点とする甘楽文創は、古民家を改装したアート&ダイニング食堂、無添加大豆を使った手作り豆腐ブランド「禾乃川」、リスクを抱えた子どもたちの放課後を支える「小草書屋」を組み合わせ、飲食・地域産品・体験ツアー・教育の混合収益でビジネスモデルを支えている。5% Design Actionは2012年設立以来、8,000人以上のデザイナーを動員し30件以上のデザインアクションプロジェクトを実施、社会デザインのインキュベーション拠点が賃料収入だけに頼らずに存続できることを証明した。
参入を考える人への3つの機会
賃借人コミュニティクラブ。賃貸を「寝るだけの場所」からコミュニティ・情報・スキル交換・福利厚生への入口へと引き上げる——会員費、企業福利プログラム、ブランド提携が収益源。都市の若い賃借人に足りないのは住宅そのものではなく、その周りの生活支援システムだ。
地域密着型マイクロインキュベーションステーション。低コストのデスクに地域ブランドの代理運営とメンター制度を組み合わせ、帰郷して起業する際の初期コストの高さという問題にピンポイントで対応する。
多世代共創・共食センター。共食、共学、健康活動を通じて高齢者ケアと地域収益を結びつける——世帯規模の縮小と高齢化が進む中、住宅はもはや家族の器であるだけでなく、ケアと社会的つながりの欠落を埋める場にもなる必要がある。
本当の判断基準は空間の見た目の良さではなく、次の3つを同時にできているかどうかだ:日常的に高頻度で使われる消費・サービス機能、コミュニティの蓄積とプログラム編成、そして人材・資金・地域課題を空間に導き入れる仲介機能。このどれか一つでも欠ければ、第三空間は見た目だけ良い、使われない空箱になりやすい。
次回は日本を取り上げる——住宅は900万戸も余っているのに、なぜ若者はそれでも住む場所を見つけられないのか。